前に、SATCHのシナリオをWebからダウンロードするやり方を2つ作りましたが、それぞれが、あまりよろしくない点がありました。

「SATCHのトラッキング・シナリオをSDカードからロードして使う」では、

ダウンローダーが別アプリになっていて2度手間でした。

また、「SATCHのシナリオをWebサーバーからダウンロードして使う」では、

シナリオのベース作成にLiteを使っていたので、ZIP展開時の階層構造が深くて、再作成時に面倒でしたし、ダウンロードをLuaでやっていたので、Java側のコードが複雑になっていました。
また、ダウンロードとシナリオ・ロード時にメニュを2度タップする手間もかかっていました。

今回は、Java側でダウンロードとシナリオ・ロードを同時にやってみました。これで「2度手間」の問題が解消しましたです(^^)。



リンク

SATCHのシナリオをWebサーバーからダウンロードして使う

フェルメールの作品のトラッキングデータをダウンロード

SATCHのトラッキング・シナリオをSDカードからロードして使う



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方法

SATCH側でシナリオを作る場合の注意点ですが、

●シナリオは階層構造を持たないようにすること。

   キャリブレーション用のxmlも、トラキング用のファイルも表示用のオブジェクトデータ
   もすべて同じ層にあるようにします。
   これは、Java側でZIPを展開する際に使っている関数が階層構造を認識できないため
   の措置です。
   もう少し気の利いた関数を見つければ不要なのですが...。

●すべてのシナリオで同じアプリケーションIDを使う。

   こんな感じ。

   com.kddi.satch.xxxx

●dpdファイル名を同じにしておく。

シナリオの作成が完了すれば、これをZIPアーカイブして、Web上にアップロードしておきます。

SATCH側は以上です。


Java側について

ダウンロードの方法は、コチラを参照。

JavaのDownloadManagerを使ってファイルをダウンロード
SDカードのdownloadフォルダーにダウンロードするコードを使います。

で、BroadcastReceiverでダウンロードの完了を検知したら、ZIPを別フォルダー(例:Scenario)に展開・元のZIP削除・シナリオのロードを実行します。

すでにシナリオがあれば、ロードのみ実行します。



以下が必要となるコードのサンプルです。

Scenariフォルダーチェック(無ければ作成)

if (folder_exist("Scenario") == false) {
            String scenario_path = Environment.getExternalStorageDirectory().getAbsolutePath() + "/" + "Scenario";
            File scenario_dir = new File(scenario_path);
            
            //folder作成
            scenario_dir.mkdir();
        }


ZIPの展開と元ZIPの削除



String download_path = Environment.getExternalStorageDirectory().getAbsolutePath() + "/download/" + <ZIPファイル名>;
String distination_path = Environment.getExternalStorageDirectory().getAbsolutePath() + "/Scenario/" + <ZIPにする前のフォルダー名>;

public void extract(String filename,String folderpath) {
    File distparent_dir = new File(folderpath);
    distparent_dir.mkdir();
    
    ZipInputStream in = null;
    BufferedOutputStream out = null;
    ZipEntry zipEntry = null;
    int len = 0;
    String extension = "";
    String f_name = "";
    
    try {
        in = new ZipInputStream(new FileInputStream(filename));
        // ZIPファイルに含まれるエントリに対して順にアクセス
        while ((zipEntry = in.getNextEntry()) != null) {
            File newfile = new File(zipEntry.getName());
            
            // 出力用ファイルストリームの生成
            f_name = newfile.getName();
            
            out = new BufferedOutputStream(new FileOutputStream(folderpath + "/" + newfile.getName()));
            
            // エントリの内容を出力
            byte[] buffer = new byte[1024];
            while ((len = in.read(buffer)) != -1) {
                out.write(buffer, 0, len);
            }
            
            in.closeEntry();
            out.close();
            out = null;
            
            
        }
        //
        File download_file = new File(filename);
        download_file.delete();
        //
        loadScenario_II();
        
    } catch (IOException e) {
        e.printStackTrace();
    }
}




シナリオの存在チェック

引数は、シナリオ名。

private boolean scenario_exist(String s_name){
        //-----------------------------------------------
        //ファイルの一覧を検索するディレクトリパスを指定する
        String download_path = Environment.getExternalStorageDirectory().getAbsolutePath() + "/" + "Scenario";
        File scenario_dir = new File(download_path);
        String tempname = "";
        
        //ファイル名のリストを作成
        final File[] files = scenario_dir.listFiles();
        
        for (int i = 0; i < files.length; i++) {
            File file = files[i];
            tempname = file.getName();
            
            if (s_name.equals(tempname)){
                return true;
            }
        }
        return false;
        
                
    }


シナリオのロード

public void loadScenario_II(){  
        
	    String SDFile = android.os.Environment.getExternalStorageDirectory().getPath();
	    String dpdfile = SDFile + "/Scenario/<シナリオ名>/<dpdファイル名>";
	    Log.w("FILENAME",dpdfile);
	    _kddiComponent.loadScenario(dpdfile);

	}


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サンプル1

サンプルとして、トラッキング画像を検出したら、アップルの昔のマシンを表示するものを作ってみました。

これは、同じトラッキング画像で、異なるオブジェクトを表示します。

素材は3つ。

Apple Lisa
Macintosh XL
Macintosh Classic II

トラッキング用の画像です。



認識したら、こんな感じ。





初期画面です(真っ黒です)。





メニュキーをクリックしてメニュを出します。





シナリオが無い場合、ダウンロードが開始されます。
あれば、ロードされます。





ダウンロードが終了すると、シナリオのZIPが展開され、その後ロードが実行されます。





トラッキングするとこんな感じ。







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サンプル2

サンプルとして、トラッキング画像を検出したら、ロゴを表示します。

今回は、異なるトラッキング画像で、異なるオブジェクトを表示します。

こんな感じ。

トラッキング用の画像。

























(サモトラケのニケ、ナイキの社名の由来)













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