Google Earthの標高データを使って、地形の立体モデルを作ってみます。

3Dプリンターで地形を出力してみる準備編 では、Trimble社のSketchUp バージョン8のジオロケーション機能を使ってみましたが、これは範囲が限定されていて大域のデータを作れませんでした

今回は対象を富士山にしてみます。

この山は裾野の広がりが魅力の1つなんで、山頂付近をちょろっと立体化しても面白くないです。

で、使うツールはGoogle時代のSketchUpです。バージョンは7.1。

このバージョンではツールメニュにGoogle Earthというのがあって、これは地形データを連続して読み込んでくれるというありがたい機能です。

早速やってみます。




Trimbleのサイトには過去バージョンのSketchUpがダウンロードできるようになっていますが、これはPro版です。

評価バージョンなのでちょっと不安、なので昔のFree版を使ってみます。

SketchUp(Free) version 7.1

SketchUpを起動する前にまずGoogle Earthを起動して富士山に移動しておきます。



Earthの高度ですが、大域を表示しようとしてあまり高いとSketchUpで地形を取り込む際、文句が出ます。

だいたい6~7km弱くらいの高度がいいようです。



広い範囲を取る場合、位置を移動しながら取り込みます。

追加
重なっている部分の面がずれるのが気になる場合
メニュの表示->リセット->傾斜をにチェックを入れるとEarthを真上から見る形になり、改善されます。



SketchUpを起動して、ツールメニュのGoogle Earthで「現在のビューを取得」します。



Earthの位置を変えながらこの操作を繰り返します。



SketchUpでは重ねながら地形データを取り込んでいきます。



全部取り込んだら、「地形の切り替え」をクリックして、地形を立ち上げます。





メッシュに分解してみましょう。

富士山を選択して、右クリックで「ロックを解除」して、再度右クリックで「分解」。



STL形式で出力。

STL用のプラグインについては、3Dプリンターで地形を出力してみる準備編を参照。



netfabbで読み込んでみます。








面に厚みを加える場合

メタセコイア

DXF形式で出力してメタセコイアで読み込み

すべてを選択して、面を押し出します。

SketchUpのプラグイン(JointPushPull)

JointPushPull - v2.0b - 17 Jul 11.zip をダウンロードしたら解凍して、フォルダーとファイルをそのまま、SketchUpのpluginsフォルダーにコピーして、SketchUpを再起動。

対象をメッシュ分解して右クリック全メッシュをプルアップ。





Doneで厚みを加えます。










Earthだと選択する場所を把握しにくいという場合

地図を重ねてみましょう。

等高線などもあれば便利なので、カシミール3Dを使ってみます。

地図データは「電子国土 15万分の1」。富士山に移動して、範囲を選択します。

こんな感じ。





この範囲を切り出してKMZファイルを作ります。ツールメニュのマップカッターで「切り出し」ます。



GARMIN/Google KMZ形式を選んでOK。



生成されたKMZファイルをEarthにドラッグ・ドロップします。

地図がオーバーレイで表示されます。



よさげな場所を選んで、SketchUpに取り込みます。





Earthの画像がいいという場合は、パネルのチェックを外せば地図は非表示になります。チェックを入れれば再表示。





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